じっくり読むと5分
どうも、がんです。
いきなりですが皆さん「青ヶ島」という島をご存知でしょうか。
青ヶ島は東京から358km南に位置する日本一人口の少ない村であり、船の欠航率は約60%と、”上陸すること自体が困難”とされている、知る人ぞ知る幻の島。
photo by https://www.panoramio.com/photo/28485008
まさに絶海の孤島の名にふさわしいですが、世界的に希少な地形が作る絶景や謎の多さなど、人々を惹きつけてやまない魅力があります。
そしてなんと自分は運よくこの青ヶ島への上陸に成功し、1泊2日滞在することができました。
今回は”行きたくても行けない絶景の島”青ヶ島について自分の体験をもとに余すところなくお届けします。
「幻の島」青ヶ島の3つの特徴
photo by
まずは青ヶ島の特徴を簡単に3つ紹介します。
1.上陸できるかはほぼ運ゲー
photo by がんとにかく青ヶ島は、辿り着くこと自体が難しいことで有名です。運ゲーなのです。なぜそこまで困難か?理由は2つあります。
①地理的な要因
1つは、地理的な要因。絶海の孤島として知られる青ヶ島から1番近い島は、八丈島です。
八丈島も小笠原諸島の中では東京から1番遠い島ですが、青ヶ島へ行く場合はとにかく一度八丈島を経由して、そこから船、またはヘリコプターを利用する必要があります。
青ヶ島への行き方およびルートは以下の4つです。
①東京⇨船移動*竹芝桟橋(11時間)⇨八丈島⇨船移動(3時間)⇨青ヶ島
②東京⇨飛行機*羽田空港(1時間)⇨八丈島⇨船移動(3時間)⇨青ヶ島
③東京⇨飛行機*羽田空港(1時間)⇨八丈島⇨ヘリコプター(20分)⇨青ヶ島
④東京⇨船移動*竹芝桟橋(11時間)⇨八丈島⇨ヘリコプター(20分)⇨青ヶ島
参考:http://www.vill.aogashima.tokyo.jp/
②青ヶ島の特異な地形と過酷な環境による接岸の難しさ
そして青ヶ島へ行くことが困難な理由の2つめが、特異な地形と過酷な環境による接岸の難しさ。
まず青ヶ島の周りの海域は、黒潮の影響を受けて非常に潮の流れが早く、かつ島全体が断崖絶壁に囲まれているため、船を接岸するためには天候・潮の流れなどの条件が揃わないければなりません。
(断崖絶壁に囲まれた青ヶ島)photo by がん
天気が良くても、潮が悪ければアウトです。そのため、船の就航率はなんと50~60%程度!
八丈島から青ヶ島への船(あおがしま丸)は1日に一本しか出ていないため、1週間青ヶ島への船が出ないなんてこともザラにあるそう。
もちろん、帰ってくるにも帰りの便がいつ出れるのかがわからないというカオスっぷり。
①と②を考慮すると、青ヶ島に行くために1週間期間を見積もっても、無事に行けるかどうかわからないというのが実情です。
まさに”行きたくても行けない島”にふさわしいですね(笑)。
ヘリコプターもありますが、こちらは1日に1便のみで座席はわずか9席しかありません。チケットは1カ月前から予約が始まりますが、半年前から予約が埋まっている状況のようです。
可能性があるとすれば当日のキャンセル待ちですが、自分はもう腹を括って船で行くことにしました(笑)。
とにかく、青ヶ島は行くこと自体が難しいんです。それゆえに惹かれる人々がいることも間違いないのです。
2.まるでRPGの世界。世界的に珍しい絶景「二重カルデラ」
photo by がん青ヶ島は世界的に珍しい「二重式カルデラ」という地形を持つ島として有名です。
カルデラとは地下に溜まったマグマが大量に地表に流れ出した後、マグマがあった部分の空洞を埋めるために陥没した結果できる凹みを指します。
青ヶ島では約3000年前に大規模なマグマ水蒸気爆発が起き、その後3000年の時かけて今の状態になったそうです。ロマンしかないですね。
この二重式カルデラが作る、外輪山と内輪山が青ヶ島の見所となっています。まるでRPGのような世界観で、ワクワクが止まりませんでした(笑)。
詳しくは、この後の体験談にてご紹介します。
3.オカルト好きにはたまらない青ヶ島の「謎の多さ」
photo by がん
「青ヶ島 ヤバい」という検索ワードが目立つ通り、絶海の孤島である青ヶ島にはネット上で「ヤバい風習があるのでは?」など色々なウワサがささやかれています。
ですが実際のところ、青ヶ島の住所は東京で島内全域が「〒100-1701東京都青ヶ島村無番地」という住所で統一されています。行政の範囲としては東京都の下にあるので、入ったら命が危ないようなヤバい島ではないと思われます。笑
ただ、この無番地という響きがすでに好奇心をくすぐりますね。
青ヶ島は今でこそ行政区分は東京ですが、歴史的には謎の多い島としても有名です。
(青ヶ島の森、ミステリアス...)
いつからこの島に人が住み始めたのか?どんな文化があったのか?
はっきりとした歴史がわかっていないそうです。
過去には1785年に大噴火が起き、約半世紀もの間「無人島」だったという話もあります。
1つの説話によると、男女が同じ島に住むと神の祟りがあると信じられた時代には女人禁制の島、「男ヶ島」と呼ばれていた、なんてことも。
こんな数々にミステリーを抱えているのも、青ヶ島の魅力の1つです。
こちらについても詳しくは体験談で触れていきたいと思います。
実際に青ヶ島に行ってきた
ここからは、実際に自分が青ヶ島に行って来た体験談をご紹介します。
晴天なのに、決死の上陸
photo by がん
青ヶ島にいくためには、まず八丈島にいく必要があります。
自分は東京の竹芝ふ頭から船で約11時間かけて八丈島まで行きました。
そして、そこから"あおがしま丸"という船に乗って青ヶ島を目指すことに。
もちろん青ヶ島へのアクセスの厳しさは知っていましたが、
「まあ、いけるっしょ!俺、ラッキーボーイだし」
そんな気持ちで、さっそく泊まったホテルの人に青ヶ島の運行状況について聞いてみました。
自分「青ヶ島に行きたいんですけど!明日は晴れだし、船って出そうですかね?」
ホテルの人 『ここ1週間は船出てないですからね...潮が悪いってこともあるし、出るかどうかは明日にならないとわかりませんね...』
(晴れなのに、明日出るかわからない、おまけに1週間船が出ていないだと...さすが幻の島だ...じょ、上等じゃないか!)
ここにきて、青ヶ島という島が「幻の島」と言われる理由を目の当たりにして若干ビビりました。いや、ちびりました。
そして一晩を過ごし、起床してすぐに船の就航情報を伊豆諸島開発のサイトでチェック!!!!
結果は、、、
無事出航!!
なんと1週間ぶりの船を掴み取りました。あぶなかった...。
それでも条件付きの就航なので、港(というか壁)の近くまで寄って安全が確認できなければ八丈島に引き返す、というものでした。
「引き返す時はもうしょうがないわ」
と腹を括って、”あおがしま丸”に乗り、いざ出航!!
船内はこんな感じでした。雑魚寝の1番安いチケットで片道2760円。※料金には、燃料油価格変動調整金を含みます。
まあ3時間ほど寝るだけなので、特に不満もないですね。むしろ広くて快適でした。(毛布付き)
その日は晴天だったものの、九州に上陸していた台風の影響で海は若干荒れぎみ。
船に乗っていても揺れがわかるくらいには荒れていました。
「これ、もしかして引き返すんじゃないか...?」
そんな不安もよぎりましたが、船に乗ること3時間。ふと窓の外を覗くと、なんと...!!
見えてきました!!青ヶ島!!
断崖絶壁とは、まさにこのこと。
港??に近づいてきました。海は荒れています。そして船内には”安全確認中”の放送が。
「い、いけるか....?いや、いけてくれ...!!!」
ここで引き返すのは、悔し過ぎる!!!もはや泳いでも行きたい!!!
船をなんとか着港させようとしますが...
実際、波がやばい。船ひっくり返りそう。どうなるんや、これ。
ビクビクしていると、アナウンスが聞こえてきました。
アナウンス「上陸可能です。ただし海が非常に荒れているので、速やかに移動・下船してください」
きたああああああああああああああああああ。青ヶ島に降りれる...!!!
心の中で歓喜を迎えた自分ですが、どうやら時間がない様子。船員たちが慌ただしく誘導を行います。
(めっちゃ冷静だった、お兄さん)
「はやく降りてーー!!!」
そんな声に合わせて、急いで下船します。ついに、青ヶ島に上陸です。
いよいよ上陸、泊まるなら宿は事前予約
さあ、ついに上陸成功。
あおがしま丸は積荷を降ろし終えると、そそくさと帰っていきました。
(本当に海荒れすぎでした。決死の航海お疲れさまでした...!!)
降りてすぐの駐車場に着くと、予約した宿のおじいちゃんがお迎えにきてました。
*青ヶ島に行く際は、必ず事前に宿の予約をしてください。
日本一人口の少ない市町村である青ヶ島。もちろん宿の数も限られています。
到着したものの、宿がない!というリスクを防ぐのはもちろんですが、船で青ヶ島に来た場合は港から島の内部へ移動する必要があります。
徒歩の場合、港から島の内部に行くまで1時間はかかります。
勾配もきついので、事前に宿を予約して車で港まで迎えに来てもらうのがベターです。
そんな訳で、おじいちゃんの車に乗り、宿へと向かいます。ちなみに今回自分が泊まった宿は、民宿マツミ荘 です。
そのほかには、
・あおがしま屋
・民宿杉の沢
・ビジネス宿中里
・御宿 為朝
・キャンプ場
以上5つの宿泊施設があります。
詳しくは http://www.vill.aogashima.tokyo.jp/tourism/stay.html#cont04でチェックしてみてください。
宿のおじいちゃんがかなり優しい
(めっちゃスピード出すので、割と怖かったよ)
島から車に乗り、移動すること約10分。宿に到着しました。
宿に着き、宿泊表を書くと、さっそく昼ごはんを作ってくれました!
青ヶ島の海で採れた魚をメインにした料理。美味しいし、おじいちゃんちに来たみたいな安心感。
なんと、おじいちゃんは元町長だったとか。歌手デビューもしてCDも出してました。何者なんや、、!!
部屋も悪くない、ちょうど良い感じ。まさにおじいちゃんちに泊まりに来たというのがピッタリでした。
宿に荷物を置いたら、いよいよ青ヶ島観光へと向かいます!
車はレンタル、地図も必須!
青ヶ島を観光するために車のレンタルは必須です。
宿でゲットした地図を頼りに、レンタカーを借りれる場所を目指します。
以下のURLから地図をダウンロードすることができます!
aogashima_map
今回は地図に記載されている「十一屋酒店」で車をレンタルすることができました。レンタル料は1日4000円。
ここから観光スポットに向かいます!
観光スポット①大凸部
(中央に見えるのが、内山)
いよいよ、青ヶ島の二重カルデラを一望できるスポット「大凸部」へ向かいます!
車でゴリゴリに運転していきます。信号がないから気持ちが良いです。
しばらく車を走らせると...
こんな感じの入り口に到着。車を停めて、ここから徒歩で向かいます。
「ほんとに合ってんのか...?」
って思うくらいには野性味溢れる道でした。まあ、歩いていきます(笑)。
何やら見えてきました。
あってた!!!
確信を得て、いざ突き進みます。
いやもう、もののけ姫か...?
......進みます。
なかなか、独創的な雰囲気になってきました。
この世とは思えない、青ヶ島のミステリアスな部分を感じます。
いつからこの階段はあるんだろうか...?
そんなことを考えながら、進むこと15分ほど。ついに、登頂部に辿り着きます。
着きました!ここが青ヶ島で1番で標高の高い、大凸部です。
曇りの多い青ヶ島ですが、この日は運良く天候に恵まれました。
青ヶ島の緑と海の碧のコントラストがよく映えています!
RPGの世界のような、特異な地形。
360°どこを見渡しても、海しかありません。周りには何もありません。何なら音も、鳥と風と波の音しかしません。
この島と海しか存在しない。別の世界にワープしてきてしまったような不思議な感覚です。
「日本にこんなファンタジーな場所があったのか...」
思わず息を飲んでしまうほどの絶景にしばらく見とれていました。
絶景を目に焼きつけてスポットを後にして帰る途中、ふと1つ不思議なものを目にしました。
この鳥居です。道の脇にひっそりと佇んでいました。
一体、いつ、誰が、なんのために作ったのだろう...?
この絶海の孤島に、日本と同じような神社の文化が生まれるだろうか?
誰かが青ヶ島にきて、根付かせたに違いない。でも、どうやってきたんだろうか?
色々な疑問とワクワクが自分の胸に湧きました。そして、鳥居の向こうには道が続いていました。
「この先は何があるのだろう...」
そんな思いが頭をよぎりました。でも自分は行きませんでした。いや、行けなかったんです。
何か、違い世界がその先には続いているような気がしてならなかったんです。
決して恐怖とかではなく、何か畏怖のような、神秘のような、言葉にし難い何かが心の中に湧きました。
この一瞬の出来事は、今も自分の中で鮮明に覚えています。
このミステリアスな部分も青ヶ島の魅力なんですね、きっと。
観光スポット②「ふれあいサウナ」と「ひんぎゃ」
島の中央部の丸山付近には島言葉で「ひんぎゃ」と呼ばれる噴気孔が多くあり、熱い蒸気を生かした地熱釜が無料で利用できます。
大凸部を見た後は、こちらの地熱釜で宿のお爺ちゃんに貰った卵を蒸すことにしました。(おじいちゃん優しい)
こんな感じで網の中に入れて蓋をして、下にある赤いレバーを捻ればOKです。
蒸し上がるまでは、20〜30分かかります。
そして、この地熱釜から少し下った先に「ふれあいサウナ」というサウナ施設があります。
地熱を生かした、天然のサウナはすぐに体が温まり、すぐにキメることができました(笑)。
サウナ好きの自分にはたまらないスポットでした。こんなとこでサウナなんて贅沢だ。サウナ好きは絶対行くべき!!
観光スポット③お鉢巡り
卵を蒸している間、内山の外側を歩く「お鉢巡り」をしてきました。
だいたい30分くらいで内山を一周できます。
道はほぼ獣道でしたが、途中で富士様という神を祀った神社を見かけました。
なんでこんなものが...とまた考えさせられましたが、
また怖くなっても嫌なのですぐに去りました。(ビビり)
内山には開けた場所があり、そこから島の内部を一望できるようになっていました。
自分が向かった時は、ちょうどサンセットの時間だったので、上のような幻想的な景色を拝むことに成功。
君の名は。 のたそかれ時のような、陰と陽が交わる様子は島が壁で囲まれた青ヶ島だからこそ見れたのだと思います。
お鉢巡りはやってみる価値ありです。
観光スポット④池之沢キャンプ場の星空
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青ヶ島には本当に何もないんです。それゆえに夜の空は、ほぼ宇宙です。天然プラネタリウムです。
特に丸山の近くにある、池之沢キャンプ場は星空スポットとして知られています。自分はこの時星を撮れるレンズを持っていないことを死ぬほど後悔しました。
本当に綺麗だったんです。それはサハラ砂漠とも、与論島とも違う雰囲気のある星空でした。
ぜひみなさんには、この星空を見てきて欲しいと思ってます。
観光スポット⑤尾山展望公園
尾山展望公園も大凸部同様に、島の全体を見渡せる絶景スポットです。
こんな感じの道をひたすら登ります。(つらかった)
大凸部よりは、整備されているので安心です。
いや、ほんと見ればわかると思いますが、島にはなんもないです(笑)。
何度見ても飽きない絶景。ほんとに不思議な島です。
島の内部はジュラシックワールド
実は青ヶ島の居住地域は、内部にはほとんどありません。
わかりづらいかもしれませんが、居住地域があるのは看板の右上の地図でいう、緑色の部分。白い部分が内部です。
内部は本当にジャングルでした。
こんな感じで、道と森しかないです。そして周りを絶壁に囲まれている。
「いや、ここでジュラシックワールド、いけるんじゃないか?」
本気でそう思いました。
いよいよ帰還
一晩過ごし、青ヶ島を十分に楽しんだ自分はいよいよ帰還します。
本当に天候には恵まれて、この日も快晴で船も通常運行でした。昼の便で八丈島に向かいます。
宿のおじちゃんに車で港まで送ってもらいました。(最後まで優しい)
絶壁を見ると、あらためて「すごい島だったんだなあ...」と思ったのと同時に、
「船は普段どうしているんだろう?」
という素朴な疑問が湧きました。すると港の奥の方に、ワイヤーのようなものが見えました。
青ヶ島では、波が荒くなると船を停めておく場所がないため、船を釣り上げて滑車で10mくらいの高さにある船置き場にまで移動させるそうです。実際に船を引き上げている動画があったので、きになる人は見てみてください。すごいです。
うん、すげえ...。
(実は青ヶ島に港はあるんですが、現在は使えない状態のため、現在の場所を港として使っているのだそうです)
そんなこんなしていると、船が迎えに来ました。
せっせと積み荷を積んでいきます。
積み荷が終わり、いよいよ出発!
徐々に青ヶ島から離れていきます。
海岸がないのでわかりずらかったですが、荒れていなければかなり綺麗な海です。
深さがありそうですが、底まで見えます。まるで自然のカラーガラス。
なんだか、島を離れるのが寂しくなります。
さよなら、青ヶ島!
海流のきつさもあり、離れていくスピードは早いです。
どんどん離れていきます。
青ヶ島がまた来た時と同じ、断崖絶壁の島に戻りました。
この姿を見ると、あらためてすごい島に来ていたんだと実感します。自然の荘厳さを感じつつ、
青ヶ島を後にしました。
まとめ:青ヶ島は”何も感じさせない島”
青ヶ島は不思議な島でした。
住所こそ「東京都無番地」ですが、日本じゃない!と言われても違和感がないほど、何も感じさせなかったという印象があります。
人は住んでいるはずなのに、生活を感じないような、限りなく無人島に近い感覚を覚えました。
与論島のように伝統的な文化があるわけでもなければ、八丈島のように古い歴史が明かされているわけでもない。住んでいる人はそのような「文化」「伝統」でさえ、そこまで意識していないようでした。
それは全てが遮断された環境が原因かもしれません。
絶海の孤島で外界の関わりは少なく、海で魚がたくさん獲れるわけでもなく、特産物があるわけでもない。ゆえに観光地として成立しているわけでもない。だけど、それを他と比較することもない。周りには何もないから。
そんな環境が産んだ「比べない」というカルチャーがもしかしたら何も感じなかった違和感の原因だったんじゃないかと思っています。
現地の人はただ暮らしているんです。神のために生きるという信仰もなく、ただ日々を生きているだけなんです。そこにはきちんとした生活もあります。でもそれだけです。
自分はそんな青ヶ島という特異な環境に淡々と溶け込む人々に尊さを覚えました。二重カルデラという自然の畏怖のような象徴があり、歴史には謎が多くとも、島と呼吸を合わせるように生きている人々に言葉にし難い感情が湧きました。
自分がこの島に生まれたらどう生きただろうか?何を考えたのだろうか?
いや、むしろ何も考えなかったのかもしれない。
ただ、生きる・暮らすということだけに向き合うだけかもしれない。
でもそれが本来の人間の姿なんじゃないだろうか?
そんなことを青ヶ島に滞在する中で考えさせられました。
行きたくても行けない島。行っても簡単に帰って来れる保証はありません。ゆえに人生でいけるチャンスはそう多くないかもしれません。かといって、たくさんの見所があるわけでもありません。
でも行ってみて欲しいです。絶景以上に、日本という国の片隅で、青ヶ島という島があることを身をもって知って欲しいと思いました。
青ヶ島の人口は減り続けています。いつかなくなってしまうかもしれない、その前に。
では、また。
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青ヶ島、噂には聞いていましたがなかなか行けるところではないので、憧れの地です。その青ヶ島のたくさんの風景を見ることが出来て、とても楽しかったです。ありがとうございました。